冬になっても習慣をこなすために——寒さに負けない「冬仕様の習慣デザイン」

健康

導入

季節の変わり目、朝カーテンを開けた瞬間に感じるあの冷気。
「今日はやめておこうかな……」と、散歩の習慣を一瞬で吹き飛ばすあの寒さは、敵としてはなかなかの強敵です。

私も今まさに、朝と仕事終わりの散歩を習慣化しようとしている最中です。
「外に出たくない」という気持ちは、痛いほどよくわかりますそれでも歩き続けているのは、このブログが「読者の方と一緒に成長していく場所」だからです。ここで私が挫けて習慣化をやめてしまったら、記事の説得力が一気に薄れてしまいます。

とはいえ、読者の方にはそれぞれの事情やペースがあります。
この記事では、根性論」ではなく、心理学やデータに基づいた“冬仕様の習慣デザイン”をテーマに、季節の変わり目に習慣が崩れにくくなる考え方と具体的なステップをまとめていきます。


目次


現状・課題の理解

冬になると、なぜ習慣が崩れやすいのか

まず前提として、「冬になると行動量が落ちる」のはかなり皆共通的な現象です。

  • 世界各国の研究をまとめたレビューでは、多くの研究で冬に歩数や身体活動レベルが下がり春や夏に増える傾向が確認されています。
  • 日本の高齢者を対象にした北日本の研究では、積雪量が増えるほど歩数が減る(積雪10cmごとに歩数が約3.6%減少)ことも報告されています。
  • スマホの歩数アプリなどを使った最近の分析でも、冬季は年間平均より歩数が低くなる傾向が指摘されています

さらに、日照時間の減少は気分ややる気にも影響を与えます。

  • 秋から冬にかけて気分が落ち込む「季節性うつ病」は、日照時間の減少と体内時計の乱れが関係しているとされ、光療法が有効な治療の一つとして数多くの研究で検討されています。

つまり、「冬になるとやる気が落ちる・体が重くなる」のは、意志が弱いせいではなく、環境による自然な影響が大きいということです。

読者が置かれている状況(健康・時間・お金・心理)

習慣化しようとしている行動を、散歩・運動・勉強・副業などに広げて整理すると、冬は次のような「四重苦」になります。

  • 健康面
    • 冬は活動量が低下しやすく、歩数や運動時間が減る傾向がある
    • 寒さで血管が収縮し、血圧が上がりやすい。運動不足と重なると生活習慣病リスクが高まる。
  • 時間面
    • 日照時間が短く、「明るい時間に動けるチャンス」が夏より少ない
    • 朝は布団から出るまで時間がかかり、夜は暗くなるのが早く、心理的な締切が前倒しになる。
  • お金面
    • 暖房費・衣類などのコストが増える一方、ジム通いなど「室内で運動するための出費」が増える人もいる。
    • 体調を崩すと医療費や仕事のパフォーマンス低下という形で、じわじわ家計にも影響。
  • 心理面
    • 暗さ・寒さで気分が沈みやすく、「今日はいいか」という先送りの誘惑が強くなる。
    • 一度途切れると「もうダメだ」と自己否定につながり、習慣そのものを手放してしまいやすい。

この記事では、この現実を前提にしたうえで、「それでも続けられる仕組み」をどう作るかを一緒に考えていきましょう。


原因分析・体験談

冬になると習慣が崩れる3つの根本原因

  1. 環境ハードルの急上昇
    気温・日照・路面状況など、自分では変えられない条件が一気に悪化します。
    行動経済学でいう「摩擦コスト」が急に増えるイメージです。
  2. きっかけ(トリガー)の変化
    習慣は同じ状況で同じ行動をくり返すことで自動化」していきます。研究では、日常行動を習慣化するのに平均66日ほどかかると報告されており、同じ文脈(時間・場所・きっかけ)で行うことが重要とされています
    季節が変わると、「明るさ」「気温」「服装」が変化し、今までのきっかけが弱くなります。
  3. 気分とエネルギーの低下
    冬は日照時間の短さから体内時計が乱れやすく、季節性うつ病まではいかなくても、気分の落ち込みや眠気の増加を感じる人は少なくありません
    「やる気が出ない」「眠い」が続くと、意志力だけで習慣を守るのは難しくなります。

私の体験:読者と一緒に歩くための「使命感」

私も今、朝の筋トレ、食事終わりの散歩を習慣にしようとしています。
季節の変わり目で昼夜の寒暖差が大きく、風が冷たい日は玄関に立ったまま、「今日はいいかな」と何度もUターンしそうになります。

そんな中で、なんとか歩き続けられている理由はシンプルです。

  • このブログのコンセプトが、「読者の方と一緒に成長していくこと」であること。
  • ここで私が挫けてやめてしまうと、記事の説得力と信頼性が落ちてしまうこと

つまり、散歩は単なる「運動」ではなく、
「このブログの長としての責任」
「一緒にがんばる仲間との約束」
という意味を持つ行動になりました。

これは心理学でいう「アイデンティティ・ベースの習慣(自分はこういう人だ、という自己イメージに基づく行動)」に近い考え方です。
「私は毎日歩く人だ」「私は読者と一緒に成長する人だ」と決めることで、多少の寒さでは折れにくくなります。


解決策と実践ステップ

ここからは、冬になっても習慣をこなすための具体的なステップを紹介します。
「散歩・運動」に限らず、「勉強」「副業」「読書」にも応用できる形で書いていきます。

Step1:目標を「冬仕様」に再設計する

夏と同じ目標を、そのまま冬に持ち込むと挫折しやすくなります。
冬は“モード変更”のタイミングと割り切って、目標を少し調整します。

  • 「30分散歩」→「まず5〜10分だけ外に出る」
  • 「毎朝5時起き」→「起きる時間はそのまま、散歩は昼休みか帰宅後に変更」
  • 「週5回の運動」→「最低ラインは週3回。残り2回はストレッチや室内ウォークでもOK」

ここで大事なのは、「ゼロにしないライン」を決めることです。
行動科学の研究でも、「一度サボっても、二度続けてサボらなければ習慣は維持されやすい」と言われます。これは、習慣の自動化が進んでいれば、多少の欠損では崩れないという知見とも整合します。

Step2:トリガーを「冬バージョン」に組み替える

習慣は「きっかけ → 行動」のセットで設計すると強くなります。
これを実行意図(If-Thenプランニング)といいます。

  • If:「朝、白湯を飲み終わったら」
    • Then:「5分だけ外に出て近所を一周する」
  • If:「仕事が終わって家のドアを開けたら」
    • Then:「コートを掛ける前にストレッチを3分やる」
  • If:「夜ご飯を食べ終わったら」
    • Then:「机に座って10分だけ勉強する」

ポイントは、「時間」ではなく「行動」をトリガーにすることです。
冬は日の出・日没時刻が変わるので、「6時になったら」より「歯を磨いたら」のほうが安定します。

If-Thenプラン(実行意図)は、習慣化の研究で効果が繰り返し確認されています。ここで強調したいのは、if(きっかけ)とthen(行動)を必ずセットにすること。そして一つの習慣につきプランは1個(多くても2個)に絞る。増やしすぎるとマルチタスク化して崩れやすいからです。

Step3:寒さ・暗さのハードルを“装備”で下げる

冬の外出習慣を守るうえで、防寒装備への投資は「浪費」ではなく「習慣維持のコスト」と考えたほうが健康にも家計にもプラスです。

  • 前日に
    • 手袋・ネックウォーマー・帽子を玄関の見える場所にセット
    • 散歩用のアウターをハンガーにかけておく(畳んでしまわない)
  • 朝起きたら
    • まず部屋を少し暖めてから着替える
    • 白湯やカフェイン少なめの飲み物で体の中から温める

日照時間の短さによる気分の落ち込みに対しては、朝の光を意識的に浴びることも効果的です。

  • 季節性うつ病に対する治療として、朝の強い光を30分ほど浴びる「光療法」が有効であるという臨床研究が多数あります。
  • 医療レベルの光療法は医師との相談が必要ですが、まずは「朝、窓際で過ごす時間を増やす」「できる日は朝に外を歩く」といった形で、自然光を取り入れるだけでも体内時計のリズムを整える手がかりになります。

Step4:ごほうびと記録で「ゲーム化」する

人は「今すぐの快楽」に弱い生き物です。
冬の習慣化では、行動そのものに小さなごほうびを埋め込むと続きやすくなります

  • 散歩中だけお気に入りの音楽やポッドキャストを聞く
  • 勉強時間を「好きな飲み物+アロマ+BGM」のごほうびタイムにする
  • カレンダーやアプリで「連続日数」を見える化する

研究では、行動をくり返すことで自動化が進み、66日程度でかなり「考えずにできる」レベルに近づくとされています

その「66日マラソン」を走るための燃料として、小さなごほうびと可視化された成長をうまく使っていきます。

最近の私のご褒美として手挽きのコーヒー

Step5:あらかじめ「崩れた日のルール」を決めておく

冬はどうしても崩れる日が出てきます。
重要なのは、崩れた日のあとに「どうするか」を前もって決めておくことです。

  • ルール1:ゼロにはしない
    • どうしても外に出たくない日は、室内でスクワット10回を「代替メニュー」として用意しておく。
  • ルール2:翌日に「リセット行動」を入れる
    • 休んだ翌日は、必ず5分だけでも予定の時間に動く
  • ルール3:自分を責めないかわりに、仕組みを1つ変える
    • 「寒すぎて外に出られなかった」のなら、時間帯を変える・服装を強化する・距離を短くするなど、「自分」ではなく「仕組み」変えましょう

「冬仕様」プラン表

冬仕様・習慣デザイン表(例:私の散歩の場合)

項目夏モード冬モード
目標時間30分散歩10〜15分散歩+室内ストレッチ
時間帯朝6:00昼休み or 夕食後すぐ
トリガー目を覚ましたら白湯を飲み終わったら
装備Tシャツ+軽装防寒アウター+手袋+ネックウォーマー
ごほうび手挽きコーヒー手挽きコーヒー
崩れた日スクワット10回×3セットスクワット10回×3セット

専門情報・一次情報の引用

ここまでの内容を支える一次情報・専門情報を整理します。

  1. 習慣化にかかる日数と「自動化」
    • 簡単な行動を同じ文脈でくり返すこと」が習慣化の鍵であると整理されています。
    • 研究では、96人が食事・運動などの日常行動を12週間継続した結果、新しい行動が自動的にできるようになるまで平均66日程度かかり、行動の種類によって18〜254日と幅があることが示されています。
  2. 季節と身体活動量の関係
    • 多くの研究で冬季に身体活動量が低下し、春・夏に増加する季節性が報告されています。
    • 北日本の高齢者を対象とした研究では、積雪10cmごとに歩数が約3.6%減少することが示されました。
  3. 季節性うつ病と光療法
    • 季節性うつ病は日照時間の減少に関連した気分障害であり、朝の強い光を一定時間浴びる光療法が効果をもつことが、多数の臨床研究やレビューで示されています。
    • 医療機関や公的機関も、「光療法は季節性うつ病の症状改善に役立つ場合があるが、使用には医師との相談が望ましい」といった形で紹介しています。

これらの知見を踏まえると、冬にやる気が落ちるのは「意志の弱さ」ではなく、「環境と生理的変化」の影響が大きいことがわかります
だからこそ、冬用の「仕組み」「装備」「ごほうび」をセットで設計してあげることが、現実的で再現性の高いアプローチになります。


まとめ

要点

  • 冬は、気温・日照・積雪などの影響で身体活動量が落ち、気分も沈みやすい季節です
  • 習慣化には平均66日ほどの時間がかかり、同じきっかけ・同じ文脈で行動をくり返すことが重要です。
  • だからこそ、冬には「目標の冬仕様化」「トリガーの再設計」「防寒装備と光」「ごほうびと記録」「崩れた日のルール」が有効な戦略になります。

今日からできる一歩

  1. 冬用の最低ライン目標を1つ決める(例:散歩5分/勉強10分)。
  2. If-Thenルールを1つだけ書き出す(例:「白湯を飲み終わったら、玄関まで歩く」)。
  3. 明日の自分のために、防寒アイテムと記録用のノートやアプリをセットしてから寝る。

読者へのメッセージ

冬はどうしても、完璧な行動ができない日が増えます。
ですが、習慣とは「100点の日」を積み上げるゲームではなく、「ゼロ点の日を減らしていくゲーム」です

私も、寒さに負けそうになりながら、このブログを書くことでなんとか踏みとどまっています。
季節の変わり目で習慣が崩れてしまった経験がある方こそ、今年の冬は「冬仕様の習慣デザイン」に挑戦してみてください。
一緒に、春まで習慣の火を絶やさず持ち運んでいきましょう。

参考文献

『Long Game 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために』

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『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』

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