導入
「まとまった資金がないと投資は意味がない」と感じて、始めるタイミングを逃していませんか?
私は毎月5,000円の積立からスタートしました。
小さくても「続ける」ことで、複利が静かに効き始めます。
ニック・マジューリの名著『Just Keep Buying(ジャスト・キープ・バイイング)』が教えてくれるのは、難しいタイミング当てより“買い続ける仕組み”の方が長期では強いということ。
この記事では、少額でも始める理由と今日からできる実践手順を、心理学のコツも交えてわかりやすくまとめます。
本記事のゴール
- 月5,000円でも十分に意味がある根拠を理解する
- 続けるための仕組みを作る
- 具体的な行動計画に落とし込む
目次
- 月5,000円から始める「現状と課題」
- ありがちな落とし穴(原因分析と失敗談)
- 解決策:少額×自動化×分散の黄金セット
- 事例で見る“続けた人”の変化
- 心理学を味方にする:続ける仕掛け
- 今日からのチェックリスト
- まとめ
- 参考・出典
現状と課題(なぜ“今すぐ少額”が大事か)

- 結論:少額でも“いま”始めることに価値があります。投資で強いのは「タイミング」より「滞在時間」です。
- 背景:多くの人が「ボーナスが出たら」「相場が落ち着いたら」と先送りし、投資期間そのものを短くしてしまいます。複利は期間の長さに強く反応します。
- 私の前提:毎月5,000円の積立を継続。大金ではないけれど、習慣化の摩擦がほぼゼロで回せる金額設定が最強のスタートラインです。
“遅れるコスト”は想像以上に大きい
同じ5,000円の積立でも5年遅らせると、30年スパンでゴールが大きく変わります(仮に年率5%で運用):
- いま開始(30年):約416万円
- 5年後に開始(25年):約298万円
- 差額:およそ118万円(同じ月5,000円なのに)
年率7%なら差額は約205万円に膨らみます。小額でも“早い開始”が圧勝です。
※数値はシミュレーションの一例。将来の運用成果を保証するものではありません。
原因分析と失敗談(やりがちな落とし穴)
- 「まとまった額がない病」:最初から完璧を狙い、開始を遅らせる。→ 対策は“未完で開始”。
- タイミング当て:ニュースに一喜一憂し、入金が止まる。→ 自動積立で“感情の関与”を遮断。
- 下落でやめる:最大のバーゲン時に撤退。→ “下落=割引”という認知の再設計。
解決策と実践ステップ

結論:少額×自動化×分散を固定して、買い続ける。
理由:行動の一貫性が複利を呼び、感情に左右されない。
具体例:月5,000円をインデックスに自動積立。
まとめ:ルールは紙に書き、1年に1回だけ点検。
今日からの7ステップ
- 目的の明確化:何年後・何のために。短中長期のイメージを一行で書く。
- 口座と商品:低コストの広範囲インデックスを一本化(全世界、S&P500など)。
- 優遇制度:可能ならNISA等の非課税枠を最優先で使う。
- 自動化:給料日翌営業日に自動引落。
- 増額トリガー:昇給・副業+5,000円など条件を事前に決める(ボーナスは使っても半分と決める)。
- 暴落ルール:○%下落で“増額”or“平常運転”のどちらかを先に決めておく。
- 年1回の点検:手数料・配分・目標の整合を一度だけ見る(誕生日がオススメ)。
事例紹介(Before/Afterを数値でイメージ)
前提:月5,000円の自動積立。仮に年率3%/5%/7%で10・20・30年続けた場合の概算です。
期間 | 積立総額 | 年率3%の目安 | 年率5%の目安 | 年率7%の目安 |
---|---|---|---|---|
10年 | 60万円 | 約70万円 | 約78万円 | 約86万円 |
20年 | 120万円 | 約164万円 | 約206万円 | 約260万円 |
30年 | 180万円 | 約291万円 | 約416万円 | 約610万円 |
- ポイント:拠出額(元本)より複利の伸びがだんだん効いてくるのが20年目以降。
- 学び:大金より“長期の継続”。少額でも時間が味方です。
最初は月5,000円でOK! 3ヶ月後に1万円、1年後は3万円、2年目は4万円。
金額よりも「増やし続ける仕組み」が資産を育てます。(無理はしない)
心理学を味方にする:続ける仕掛け

- 現状維持バイアス:人は変化を避ける生き物。→ “心を無にして投資できる”自動積立に。
- 損失回避:下落の痛みは利益の喜びの2倍。→ “下落=割引”という言葉置換で感情を再教育。
- メンタル・アカウンティング:お金を用途別に分ける癖。→ “投資用の別口座”で視覚的に分離。
- 実行意図(If-Thenプランニング):「もし〇〇が起きたら、そのときは〇〇をする」と事前に決めて、行動を自動化する方法。
- If:相場が不安でSNSを見過ぎる Then:アプリを15分ミュートして家計簿を開く。
- If:臨時収入が入る Then:50%を即日積立に上乗せ。残り50%で好きなことを。
チェックリスト・行動計画(コピペして使えます!)
月5,000円・積立スタートKIT
- 目的を一行で(例:「老後の基礎資産/30年」、「早期FIREするための資金」)
- 低コストのインデックス商品を一本選定
- NISA等の非課税枠の設定完了
- 給料日翌営業日に自動引落を設定
- 増額トリガー(昇給・副業)を文章化(例:「ボーナスは50%投資する」)
- 暴落ルールを一文で(例:-20%でも平常運転)
- 年1回の点検日をカレンダー登録(例:自分の誕生日、結婚記念日)
週10分・メンテナンス習慣
- 先月の入金=予定通りか
- 生活防衛資金(生活費◯か月分)は維持できてるか
- 情報摂取の量より行動が増えているか
まとめ
- 少額でも“いま”始める価値は大きい。複利は期間に最も敏感。
- Just Keep Buying──買い続ける仕組みを先に作れば、感情の波に飲まれにくい。
- 月5,000円の積立は、習慣としての摩擦が小さく、長期で効く最強のフォーム。
免責:本記事は情報提供を目的としたもので、特定商品の勧誘ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
参考・出典
- ニック・マジューリ『Just Keep Buying』(「ジャスト・キープ・バイイング」)
─ 長期投資の実証データと行動設計の要点が平易にまとまった名著。「タイミングより継続」の重要性を重ねて検証しています。 - 複利・将来価値の算出は一般的な定額積立の数式に基づく試算(年率3/5/7%の仮定)。将来の成果を保証するものではありません。
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小さな習慣は、やがて“時間に強い資産”になります。月5,000円のあなたの一歩は、未来の自分への定期的なエールそのもの。次は「積立の増額設計」に進んで、強度をもう一段上げましょう。
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