健康は“短距離走”ではなく“仕込み”。
今日の一皿が、3か月後の体調をつくる——そんな前提で、私が実践している食事法をまとめます。
難しいルールはできるだけ削り、台所で再現できる具体だけを残しました。
読んで「これなら一歩いけそう」と感じてもらえたら十分です。
1)時間を味方にする——16時間断食という土台
私の食事は12:00〜20:00の8時間に集約。
朝は固形物をとらず、コーヒー+MCTオイルで始めます。
ねらいは3つ。
- 内臓を休ませる時間を確保して、血糖の乱高下を落ち着かせる。
- 決める回数を減らす(朝食のメニューに迷わない)。
- 8時間に栄養をギュッと集中させる。
難しく聞こえますが、実際は「朝を固定化する」だけ。
“続けられる設計”が最優先です。
2)昼:小さな弁当で、要点だけ詰める
お昼は小さめの弁当箱。
中身はさつまいも・卵焼き・昨晩のおかずの3点セット。
- さつまいも:冷やすとレジスタントスターチ(消化されにくいデンプン)が増え、腹持ちと腸の調子に寄与。白米の代わりに“甘い主食”。
- 卵焼き:毎朝焼くルーティン。良質なたんぱく質+脂溶性ビタミンを安定供給。
- 昨晩のおかず:再加熱で手間を減らしつつ、味の濃いものは量を控える。
“足りない”くらいで午後が軽い。
眠くならない昼は、それだけで生産性のご褒美です。
3)夜:サラダが主役、たんぱく質と発酵で整える
夜はサラダ+鶏胸肉+味噌汁+自家製ぬか漬け。ここが私のメイン。
- サラダは10種類の野菜を目標に“色で揃える”のがコツ(緑=葉物、赤=トマト、黄=パプリカ、紫=玉ねぎ、白=大根…)。
- ドレッシングは使わない。エキストラバージンオリーブオイル+塩が基本。
- 鶏胸肉は低温でしっとり。作り置きすれば平日の自分を助ける貯金になる。
- 味噌汁は“具だくさん”でミネラル補給。海藻・きのこ・豆腐・根菜の回転で飽きにくく。
- ぬか漬けは発酵の力で腸にご褒美。塩味があるので全体の味付けを薄くできる。
サラダ油などの精製植物油は使わないのが私のルール。
加熱はオリーブオイル最小、基本は茹でる・蒸す・煮るが主戦場です。
4)私の“食の原則”
- お米は食べない(主食は冷やしたさつまいもへスイッチ)
- 卵は毎日(体調と相談しながら1〜2個)
- 野菜は1日10種類(量より多様性)
- 市販ドレッシングは卒業(原材料を短く、味つけは家で)
- 油は選ぶ(EVOO・MCT・アボカド・ナッツの脂を中心に)
この“短い五か条”に迷ったら戻る。
細かい栄養学より、まずは台所の選択肢をシンプルに。
5)すぐ真似できるミニレシピ
- 基本サラダの黄金比:葉物2+彩り野菜2+発酵1(ぬか漬けorキムチ少量)+たんぱく質1(鶏・卵・豆)
- 即席ドレッシング:EVOO小さじ2+塩ひとつまみ+酸(レモンor米酢)小さじ1。混ぜないで、野菜に直がけが風味的に強い。
- しっとり鶏胸:塩2%のブラインに30分→湯に入れて火を止め放置15分。冷蔵で3日保つ。
- さつまいも主食:乱切り→蒸す→冷蔵で一晩→オーブンでさっと温め直し。甘さはそのまま、腹持ちアップ。
6)「1日1食」への興味と慎重な筋道
次の目標は昼も抜いて1日1食。
ただし、夜だけで総カロリーと必要栄養を満たせるかが課題です。
私の計画は段階的。
- 16時間断食を安定(週5以上)
- たんぱく質目安を体重×1.2〜1.6gで確保(鶏・卵・魚・豆)
- 1食の“器”を大きくし、咀嚼回数を増やす
- 体調ログ(睡眠・体温・便通・集中)を2週間記録
- 問題なければ1日/週を1食デーにして様子を見る
焦って全日程を切り替えない。
体重や持病、仕事強度で適正は変わるため、無理を感じたら即撤退が原則です。※持病や服薬中の方は医療者へ相談を。
7)“揚げ物は月2”という遊び心
“完全禁止”は続かない。
私は揚げ物を月2に設定し、チートデイとして楽しみます。
- 前後は野菜多めに
- チートの翌日は主食をさつまいも少量+発酵でリセット
- 油は古いものを避け、外食なら信頼できる店を選ぶ
ルールが「逃げ道」を用意すると、普段の節度がむしろラクになります。
8)“見た目で選ぶ食事術”
難しく考えるほど続かない。
私は3つの見た目ルールで整えます。
- 皿の半分が生or温野菜
- 手のひらサイズのたんぱく質が1〜2つ
- 白い主食を彩り主食へ(さつまいも・豆・雑穀少量)
栄養学の細部は後回し。“視覚のテンプレ”で迷いを消すのが先です。
9)続く仕組みを先に作る
- 同じ弁当箱を2個持つ(詰め替えが速い)
- 夜に1品を明日へバトン(弁当に直行)
- オイルは一本だけを見える所に(迷いを消す)
- 体調と機嫌のログを一行残す(“効いている感”が次の原動力)
おわりに——今日の15分が、3か月後の体調を変える
健康は“気合い”より“設計”。
時間(断食)・主食の置き換え(さつまいも)・油の選択(EVOO/MCT)・発酵と多様性(10種類野菜)——この4点がそろえば、体は静かに変わり始めます。
完璧である必要はありません。
まずは朝を固定化し、夜にサラダの核を置く。弁当は小さく要点だけ。
それだけで、明日の自分が少し軽くなる。
“静かな積立”は、今日の台所から。
あなたの15分が、未来の体調の元本になります。
さて、今夜は何色の野菜を足しましょうか。
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